生きぞこない …… エリートビジネスマンの「どん底」からの脱出記

著者 :
  • ポプラ社 (2012年6月5日発売)
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感想 : 22
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【自己中】
自分の人生を語られているので、リアリティがありおもしろいです。読んでいて、どんどん引き込まれていきます。
ただ、途中から著者はあまりにも自己中心的で、自分のことしか考えない人間に思えてきました。
戦後の生まれの日本人はすべて自己中心的と言われますが(私も含めて)、それを考慮しても度を超えて自己中心的に思えて、読んでいる間に怒りがこみ上げてきました。

病気だからしかたがないで許されるのでしょうか。
病気だから何をしてもよいのでしょうか。

私が思うところですが、お金や物に豊かさを求める世の中が変わらない限り、自己中心やうつ病のような病はなくならないでしょう。心に豊かさを求めずに物の豊かさを求めれば求めるほど、心の病は広がっていきます。豊かさの基準を「心」にもってこない限り、なくならないと思います。

過度に資本主義を推し進めると、企業は労働者(サラリーマン)をコストとみてしまいます。事実そうです。企業が利益を求めれば求めるほど労働者はコストになります。「人」ではなくなるのです。
「人」は「もの」とは異なり心をもっています。「もの」とは違うのです。そのため、「もの」と同じような扱いをすると、心が壊れてしまいます。

ものの豊かさだけを求める時代は終わりにきています。心の豊かさを求めるステージに入ってきました。安い労働力(コスト)が世界中からなくなったところで、今のシステムは終焉を迎えます。実際には終焉を迎える前に、次のステージがはじまっているのでしょうが・・・
同時に自己中心、うつ病といった病も消えていくと思います。

最後に、わたしが現時点で思う心の病の予防は以下だと考えます。

  ・海や山などの自然に触れる
  ・運動をして思いっきり汗を流す

みなさんはどう思いますか?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人生
感想投稿日 : 2012年7月16日
読了日 : 2012年7月16日
本棚登録日 : 2012年7月16日

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