雛の家 (中公文庫 く 11-6)

著者 :
  • 中央公論新社 (2008年1月1日発売)
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感想 : 10
3

東京日本橋の老舗人形屋の美人三姉妹の恋と生き方を、昭和14年から昭和20年の東京大空襲まで描く。


菊乃の二人の姉への疎外感や、三姉妹の祖母・お吟さまのパリッとした態度が、脳梗塞をきっかけに徐々に衰えていく様子や、お吟さまのという大黒柱の死や三姉妹の悲恋、戦争が熾烈になっていくにしたがって寂しくなる家の様子の表現は逸脱。

《以下ネタバレ》
ようわからんかった。

はじめは、華やかな三姉妹がキャッキャしているけれど、だんだん暗い話になっていく。
長女・ゆり子は年の離れた右翼の男と関係を持ち、男の起こした事件により警察から嫌疑をかけられる。男が殺される現場に居合わせ、自殺を図る。
次女・真琴は左翼の中国人の彼が強制送還され、シングルマザーになる。
三女・菊乃は聾唖の奉公人の心をもてあそぶ。奉公人は離れていく菊乃の気持ちを知って、自らの目を潰してしまう。
こわいよこわいよ。
530

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2009年2月15日
読了日 : 2009年2月15日
本棚登録日 : 2009年2月15日

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