あきない世傳金と銀 三 奔流篇 (ハルキ文庫 た 19-17 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (2017年2月14日発売)
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本棚登録 : 2129
感想 : 232
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高田作品を読み慣れた者には
変わらぬ安定の筋運び。
しかし先行きの予兆こそ薄々と感じても
その兆しの果てに待つ展開にはやはり
いつもあっと驚かされ
はらはらさせられもする。

本当に慣れ親しんだ作品群なのに
どうにも離れられない。

江州波村との一件もそうだ。
さもあらんとうなずかされたが
そこからの急展開には心底驚いている。

次に幸を待つのはどんな難儀か。
みをつくしを読んでいた頃と同様に
心配でたまらない。

でも高田作品から離れられない
私たちにはわかっている。

高田作品の主人公たちは
並々ならぬ苦労はしても
その先に待つものが抜け出せぬ
不幸などではありはしないことを。

知恵と真心を持つ者は 必ず
報われるということを。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年5月3日
読了日 : 2017年5月3日
本棚登録日 : 2017年5月3日

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