高田作品を読み慣れた者には
変わらぬ安定の筋運び。
しかし先行きの予兆こそ薄々と感じても
その兆しの果てに待つ展開にはやはり
いつもあっと驚かされ
はらはらさせられもする。
本当に慣れ親しんだ作品群なのに
どうにも離れられない。
江州波村との一件もそうだ。
さもあらんとうなずかされたが
そこからの急展開には心底驚いている。
次に幸を待つのはどんな難儀か。
みをつくしを読んでいた頃と同様に
心配でたまらない。
でも高田作品から離れられない
私たちにはわかっている。
高田作品の主人公たちは
並々ならぬ苦労はしても
その先に待つものが抜け出せぬ
不幸などではありはしないことを。
知恵と真心を持つ者は 必ず
報われるということを。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年5月3日
- 読了日 : 2017年5月3日
- 本棚登録日 : 2017年5月3日
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