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レビュー by ぐーたらうりぼうさん
著者岡田さんによるニューヨークの人々との何気ない日常を切り取ったシリーズ第3弾。
これまでの2冊同様、世界一人間くさい大都市かもしれないニューヨークとそこに暮らす人々が生き生きと描かれている。暴力や危険がはびこる大都市ならではの一面も持ちながら、見ず知らずのその場に居合わせた人と会話を交わしたり、友達にもなってしまうというあけっぴろげな人との関わり方は、けして東京では見られない、ある意味(日本人の描く)アメリカらしさのように思う。
ニューヨークと東京の人との関わり方の差はどこから来るのか?その答えはすでに本文中に用意されている。
「心を通わせようとすれば、人はそれに応えてくれる」
他人に心を開き、街で一度きり出会う人たちと、少し接し方を変えてみたなら、この東京でも他人との関わり方が変わって感じられるかもしれない。それなら試してみたい、そう思わせるだけ、この本に出てくる人々は個性的で楽しい。そして彼らは人生を知っている。
今回とても私の胸に響いたのは、アメリカ人が多用する「楽しむ」と言う言葉をかけられているうちに、著者の岡田さんが「ありがとう、という気持ちになると、楽しめるのだ」と気づいたというくだりだ。期待通りに行かない時も、ちょっとやだなと思う時も、その自分が置かれている状況で十分にありがたいこと、楽しいなと思えることに目を向けることができれば、それを楽しむことで大抵のことは楽しめる。そうすれば自然と幸せになっていけるというのは、とても納得できた。
特にそのあとの別のエピソードで、車椅子生活となった男性が、今日も自分でひげがそれる、あれが出来る、これも出来ると小さなことがうれしくて、生きていることがありがたい。人生は楽しい。人生っていいものだな。と思っているという話が紹介されて、よりいっそう自分の状況に感謝する、ありがとうという気持ちを持つことが、人生を楽しむ、幸せになる一番の秘訣のように感じた。
私は生きている。私は五体満足で、行動する上で何の制限もない。私には住む家がある。私は食べ物に不自由していない。私は暮らしていく上でお金に困っていない。これだけで私はもう十分ありがたい身の上だ。生きたくても生きられない人もいる。目が見えなかったり、耳が聞こえなかったり、歩けない人もいる。家のない人もいる。毎日の食料に事欠く人もいる。生きていくのにお金に困っている人もいる。ちょっといやなことがあったってそれがなに?今のこの身の上に感謝。
登録日 : 2010年02月20日 22:44:33


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