スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1987年3月25日発売)
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感想 : 299
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スティーブン・キングらしからぬホラーではない短編小説。
アメリカでは「恐怖の四季」として四篇の短編小説集として出版されているが、日本では二分冊として出版されている。
30年ほど前にもう一方の「ゴールデンボーイ」を読んだ時は、ホラーではないと言いながらも、ナチスの生き残りに洗脳されていく少年の物語を怖がりながら読んだ後、一緒に収録されている「刑務所のリタ・ヘイワース」(実はショーシャンクの空にの原作)に心を洗われたようになり、気分がよかったっものだ。
スタンド・バイ・ミーの映画がとても評判が良かったので、読もう読もうと思いながら映画も見逃していてここまで来ていたが、ようやく宿題を終えたような気分である。

キングの想い出に基づいて書かれたという表題作はノスタルジーを感じさせながら、少年時代のちょっとした驚き、怖さや思いを蘇らせてくれて感心したが、ずっと思い焦がれていたわりには少々拍子抜けしてしまったところもある。
もう少し若い時に読むべきだったか。
反面、もう一方の「マンハッタンの奇譚クラブ」の方が、ホラーではないがキング色が出ておりひんやりしながら読めて面白かった。
不思議な感じを漂わせるクラブに通うようになった弁護士である主人公が、クラブの集まりで聞かされる話を思い起こす。
未婚の妊婦と医者の話が向かっていった先は、、、

久しぶりにキングのホラーを読んでみたくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年8月3日
読了日 : 2013年7月30日
本棚登録日 : 2013年7月30日

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