なぜ君は絶望と闘えたのか―本村洋の3300日 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2010年8月28日発売)
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「光市母子殺人事件」を追ったドキュメンタリー。

少年法、加害者の人権ばかりが重視され被害者が置き去りの裁判、相場主義に凝り固まった裁判官などと戦う本村を記録するが、同時に凶悪犯の弁護、死刑制度の存廃、いったん方向が定まると「死ね」の大合唱になるマスコミ報道など、考えさせられるテーマばかりが次々と登場する。

それにしても被害者の夫・父である本村はすごい。
TVでインタビューを見たことがあるが、その時は「弁舌爽やかすぎて胡散臭い」って印象だった。でも一読して、平穏な生活と引き換えに司法の重い扉をこじ開けてきた人なんだなあと意識を改めた。

願わくばこんな事件が二度と起きませんように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2012年2月6日
読了日 : 2012年2月6日
本棚登録日 : 2012年1月13日

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