○2009/10/24
これぞ余韻。いい。こういう形態がやっぱりツボにはまる。最高。妙な独白から始まる序章からもう引き込まれた。雰囲気も、畳みかけるように出てくる不思議な体験談もそれをしっかり引き継いでて、かつエピソードごとにちゃんと話になっててオチもついててよい。「眠れる森」が一番好き。
ちゃんと語り女(かたりめ)さんたちにも特徴らしい特徴があって気分が変えられるところもいいかも。
読み終わるのが惜しいと無理やり半分で切り上げてしまうほどだった。連作短編奇憚もっとこい。
「夏の日々」の中の気に入った一節。
”薄暗くなりかけた空を、より暗くするように、葉はこんもりと茂っています。真下に立つと空が見えません。黒ずんだ視界と、重なる葉の境界が、もうじき溶けて一緒になるでしょう。”
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2009年10月27日
- 読了日 : 2009年10月26日
- 本棚登録日 : 2009年10月26日
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