Kibi's読書日記»
我が家の本棚にある、お気に入りの本たちをイタリア関連のものを中心に紹介しています。
レビュー by kibiさん
いい小説は、人生観を変える。いい手紙は、人生を変える。
心を動かされた手紙に心が動く、10のハートフルストーリー。
辻仁成さんの『代筆屋』を読みました。恋に悩む青年から88歳の老女まで、さまざまな想いの手紙があり、読み終ってすぐに誰かに手紙を書きたくなりました。
私の一番の宝物の手紙はお婆ちゃんが亡くなる前に、私に送ってくれた
最後の手紙です。その宝ものの手紙を今、数年振りに読み返しました。
『・・・元気に過ごして居る事と思って居ます。先日お別れの際は一寸と淋しくて涙が出ましたがもう大丈夫です。よく勉強に仕事に頑張って下さいね。お盆に帰りますので其の日を愉しんで待って居ます。誠に乱筆ですがお許し下さいね。勉強に励んで、下さいね。体に気をつけて
下さいね。さよなら。』と。お婆ちゃんは7月に倒れそのまま帰らぬ人
となりお盆に会うことが出来なかった。体調が悪くなり1人暮らしが難
かしくなり、名古屋市昭和区の伯父の家に一緒に同居することとなり、九州〜名古屋へ毎月手紙を出していた。この手紙はそんなお婆ちゃんが
くれた最初で最後の手紙。私は返事の手紙を棺の中へそっといれて朝までその場を動かなかった時ことを思い出した。天国のお婆ちゃんへと
いう題の手紙・・・ちゃんと読んでくれたかな。お婆ちゃんの葬儀が終り、部屋の片付けをすると私の送った手紙が巾着の中にぎっしりと入っていた。伯父曰く、いつも大切に読み返していたそうだ。・・・それを聞いた途端涙が溢れてきた。手紙もっと書けば良かったなって。
登録日 : 2005年04月03日 16:42:53


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