小説レッドクリフ(下)

  • 講談社 (2009年3月11日発売)
3.52
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本棚登録 : 85
感想 : 7
3

映画の『レッドクリフ』は周瑜と諸葛亮(孔明)の二人をメインに話が進みます(はず…まだpart2は見てないです^^;)が、小説版の下巻は上巻にも増してメインは小喬と孫尚香です(汗)。読み終わっても、周瑜と諸葛亮の二人が何をやったかはひたすら印象が薄く、曹操や孫叔材の方がインパクトがあったぐらい。孫権は全然期待してなかったけどまぁまぁ良かった(特に肩車のエピソード)。ちなみに、劉備主従は今回完全に脇役です……。

相変わらず時代考証は無視されてますが、上巻の椅子&土足※の衝撃に比べればまだ我慢できるレベルだったので、☆は1つ上げて3に。けれども、読者を相当選ぶ作品であることには変わりありません。[馬麗]姫を含む女性3人に感情移入できないとかなり厳しいかも……。冒頭の、全く映画に描かれない小説オリジナル部分の描写が一番気合いが入っていたというのもちょっと……。


※時代考証について。1984年に発見された呉の将軍・朱然の墓から出土した数々の副葬品の中には、脇息が存在しました。これにより、三国時代は家の中で靴を脱ぎ、地べたに座って生活していたことが裏付けられました。この脇息、映画では諸葛亮(孔明)が孫権と謁見する直前の場面に登場しています(張昭が行儀悪く身体を預けています)。レッドクリフは、そんな小道具や衣装などでも楽しめる作品なのです。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 三国志
感想投稿日 : 2009年3月18日
本棚登録日 : 2009年3月18日

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