歴史からエッセイまで、毎日読んでる(雑多すぎる)本の感想をぽちぽち入れていきます。「オススメ」ではなく、読書日記なので、たまにはずれも入ってます…
東野 圭吾
文庫 講談社 2009-08-12
ミステリ (2009-09-30)
新刊の『新参者』が面白かったんで、久々に加賀刑事ものが読みたくなって買ってきました。 『眠りの森』(これは好きで何度か再読)に登場した父と彼との家族の話が出てくるなど、事件の設定と絡めた加賀の話になっているのはよいのだけれど、あんまり評価が高くな...
西 炯子
コミック 小学館 2004-06-25
漫画 (2009-09-30)
単行本 講談社 2009-09-18
(2009-09-27)
木下 祥
新書 中央公論新社 2008-07
高橋 秀実
単行本 平凡社 1992-08
五條 瑛
単行本 徳間書店 2009-04-20
水月 昭道
新書 中央公論新社 2009-09
神林 長平
単行本 早川書房 2009-07
文庫 徳間書店 2009-09-04
本橋 信宏
文庫 宝島社 2009-08-06
ルポ、ドキュメンタリー (2009-09-27)
女子なので買い手側にまわることは困難なので、こういうの興味あります(笑) FRIDAYの特集で、最中の描写がメインではないので女子でも読みやすいです……キャバクラとか風俗でどんな子がくるのか、というのは女子的にはあまり興味ないんですが、むしろ笑えたのは延...
ヤマシタ トモコ
コミック リブレ出版 2009-09-10
BL (2009-09-27)
「暴力を描いてもいいですよ、と言われたので」というあとがきのとおり、BLには珍しい、ほんとに暴力な話。顔面殴られたときの血の流れ方が、「きれいに見せよう」としてないし。 でも「悪党の歯」(『恋の心に黒い羽根』所収)が好きだった私には嬉しい。なにより...
コミック ソフトライン 東京漫画社 2009-09
BLそれなりに読んでる割にBL向いてないと言われる私だけあって、一番好きな話が『夢は夜ひらく』、でもって、一番格好いいのが三崎さん……(女)。いや、ほんとになんでBL読んでるのか私。 泣きそうになる初対面の彼女をすっと追っていくあの格好よさ。私が彼女の後...
山田 登世子
新書 岩波書店 2009-07-22
評論系 (2009-09-27)
著者の名前、どこかで聞いたなと首をかしげているうちに、ずいぶん昔学生時代に読んだ『娼婦―誘惑のディスクール』という美しい装丁の本の著者だと思い出した。 贅沢とは何か。この前の本がシャネルやヴィトンといったブランドについてのもので、その延長として「贅...
コミック 祥伝社 2009-09-08
漫画 (2009-09-27)
BLあまり得意ではない私がずっと追いかけている作家さん。初めてのBL以外のレーベルからの作品。 もともとこの人の話は、人と人が向き合う中(あるいは向き合うことさえもできない中)での感情の表現が好きで買っていたもの。BLであっても女の子は添えものではなく...
文庫 新潮社 2009-03-28
トラウマを求めてさまよう現代日本人の事情に肉薄した力作、というか脱力作。 この人の力の抜けた途方にくれたような文体が好きです。そして現場の人々への目線の近さ。近すぎて、小学生に「おっちゃん何しとんの」と逆取材されてしまう始末。この本のテーマは様々...
小野 不由美
文庫 新潮社 2007-06
ミステリ (2009-09-27)
2009/9に下北沢の本多劇場で上演されていた『骨唄』を見て、奇妙な葬送の風習を持つ島中に風車が飾られているという設定に、帰ってからつい引っ張り出してきてしまいました(これ以外の設定はまったく違うのですけどね。とってもいいお芝居でした)。 明治政府の宗...
梨木 香歩
文庫 新潮社 2001-07
それ以外の小説 (2009-09-27)
この人の文章は、硬質で好き。どれだけ主人公の目線が幼かろうと、それに伴って文体や世界を描写する筆を変えないところが好き。大人が無理に子供の言葉を描いたわざとらしい台詞には、うんざりだ。(例、平岩弓枝『御宿かわせみ』) この人の文章が好きなのは、言...
夏目 翠
新書 中央公論新社 2009-06
ファンタジー&SF (2009-09-27)
うーん、まぁ、可もなく不可もなし、というところでしょうか。 妖が出没する世界で、家族の起こした事件により共同体の中で虐げられ続けてきた少女が、村の生贄として妖に近い種族に嫁入りさせられる……という話なのですが、自分の予想を裏切る展開が何一つなかった...
単行本 草思社 2002-06
『やせれば美人』という新潮文庫での面白い奥さんのダイエット日記以来、私はこの人の書く文章のファンです。 沖縄基地問題、オウムや統一教会のような新新興宗教信者、地域通貨、その他いろいろな問題を実際に現地に行って現地の人に訊いてみる。言ってみればこれ...
石持 浅海
文庫 祥伝社 2008-02-08
ミステリ (2008-02-10)
閉ざされた山荘ものとしては丁寧に書かれている作品だと思います。さすがに出身が光文社だけのことは。 WOWOWで映像化されたときには、ヒロインは黒木メイサだったようですが、いいイメージだと思います。 この丁寧な論理での詰め方には、半端な笑顔の女優は似合わ...
中島 たい子
文庫 集英社 2008-01-18
それ以外の小説 (2008-02-10)
ずいぶん前に読んだので詳細は覚えていないのですが(笑)、読みやすくてすなおな本だなと思った覚えがあります。あと、地味なタイトルの割に、凝っているわけではないけれど、少しだけ笑ってしまうような表現。 特に世代が近いので、彼女のなんだか原因ははっきり...
藤原 伊織
文庫 文藝春秋 2002-11
ミステリ (2008-02-03)
広告業界での著者の経験を活かした作品。出てくる女性たち(大原とかナミちゃんとか)がいかにもこの著者の好きそうなタイプだーとかデスパレートなサラリーマンってまたかーとか思わないでもないのですが、後半にいたって面白くなります。特に主人公の生い立ちのあ...
コミック ソフトライン 東京漫画社 2008-01
BL (2008-02-03)
「くいもの処明楽」が好きで買った人。同時期に出た「タッチ・ミー・アゲイン」よりもさらに変化球が多くて(テーマが「いじめ、かっこわるい。」って…お姉ちゃん視点て…)、普通のBLはあんま興味ない私にはこちらの方がツボ。表題作は超ドMの青年が同僚のドSの青年...
コミック リブレ出版 2008-01-10
前の「くいもの処明楽」が好きで買っている作家。全部が好きな話というわけじゃないけど、帯の「BLの物語のちから」というコピーを裏切らないくらいには面白い。表題作の7年前の一度限りの関係をひきずりながらも終わらせないために「友人」という嘘を毎日丁寧に重ね...
冲方 丁
文庫 角川書店 2007-11
ファンタジー&SF (2008-02-03)
以前に単行本のときに読んで面白かったのですが、文庫化されて四分冊され、順次刊行となると、ちょっと二巻目が中だるみかなーと放置していた三冊目。事態も大きく動くし、何よりも集団戦の描写が圧巻。「マルドゥック〜」シリーズ同様の気持ち悪い敵に対してどう動...
水無田 気流
新書 光文社 2008-01-17
実用書、雑学 (2008-02-03)
1970年生まれの詩人にして社会学者の女性が自分の成育史と重ねてバブルを体験することなく超氷河期→デフレという時代を読み解く本。社会学専攻だけにいろんなデータが用いられているが、なによりも個人の記憶に裏打ちされた内容が(若干世代は下だけれど)実感を持っ...
河合 太介,高橋 克徳,永田 稔,渡部 幹
新書 講談社 2008-01-18
ちょっと前までの自分のいた職場を思い出すと、もう心当たりがありすぎて乾き笑いを漏らすしかないというか、当てはまりすぎて笑いも出ないというか、という本。後半は「そういった職場からの脱出方法」として米グーグルや歯科などの成功例が挙げられていて面白かっ...
夏木マリ
CD READYMADE INTERNATIONAL 2005-03-09
Movie&Music (2008-02-03)
カバーアルバム、なのでしょうか?私はオリジナルをよく知らないのでそちらとの比較はできませんが、何より詩とそれにあったけだるい歌声が素晴らしい。このアルバムで歌われる女たちの恋はどれも苦く不幸せだ。それを「そうしたものでしょう」「ありふれた話で」と...
中島 岳志
単行本 白水社 2007-07
歴史(近代) (2008-02-03)
靖国神社でパール判事顕彰碑を見るたびに覚えていた違和感を、パール判事のインド時代の生い立ちからたどることで解消してくれた好著。インドナショナリズムを専門とする研究者なだけに、個人の東京裁判へのスタンス偏向もあまり感じられず、パールという人を作り上...
松井 今朝子
単行本 幻冬舎 2007-03
時代小説 (2008-02-03)
吉原から忽然と姿を消した花魁の謎を問うてまわる一人の男。吉原をとりまく様々な職種、また客の証言を通して真相がゆっくりと明らかになっていく―――という話。問い手の台詞はいっさいなく、各章はすべて一人語りだけで構成されているというつくり、なのだが。前に読...
高野 秀行
文庫 集英社 2003-01-17
ルポ、ドキュメンタリー (2008-01-27)
早稲田大学探検部の面々が1980年代にコンゴの奥地テレ湖に住むという謎の生物モケーレ・ムベンベを追った日々を描いたもの。何しろ社会主義時代のコンゴ、入国するまでの道のりも大変、それを学生の身で国内企業から観測機器支援を取り付けたり、現地語を勉強してみ...
中村 光
コミック 講談社 2008-01-23
漫画 (2008-01-27)
世紀末を無事に乗り切ったイエスとブッダが、なぜか立川のアパートで貧乏暮らしな休暇を満喫しているという漫画。家賃の取立てにおびえてみたり、商店街で福引まわしてみたり、ジェットコースターに乗ってみたりと、超小市民な二人(?)ですが、大変ゆるい話で私は...
畠中 恵
単行本 光文社 2008-01-22
時代小説 (2008-01-27)
男4人、女5人の幼馴染。けれど成長した彼らの思いは片恋ばかりでなかなか上手くいかない。しかもうち2人は死んでしまった。しかし下っ引きの宇多がその恋を諦めきれないのは、告白できずに死んでしまった於ふじが幽霊となって戻ってきてしまったからだ―――『しゃばけ...
文庫 集英社 2007-09-20
何か非日常なことがしたい――という理由で選ばれたインドのUMA「ウモッカ」を探す旅についてのエッセイ。何しろ目撃情報がひとつ、写真なし、あるのはスケッチだけで現物はサメカレーになって食われてしまったというのだから、恐るべしインドの胃袋!なわけですが、ウ...
安達 正勝
新書 集英社 2003-12-17
実用書、雑学 (2008-01-27)
国王を心から崇敬していながら死刑執行人としてルイ16世の首を刎ねざるを得なかったサンソンという男の物語。実に面白い。当時の死刑執行人に対する差別が、革命につれてどう変わっていくかなども読みどころ。素材自体も非常に面白いが、ところどころにはさまれた著...
桐野 夏生
文庫 文藝春秋 2008-01-10
エッセイ (2008-01-27)
この著者の小説は好きではないのですが、タイトルに惹かれて買ってしまったエッセイ集。表題作は『OUT』に対して「不当」と著者が思う批評に対して正面から闘う連載をまとめたもの。私にとっては、『頬に降りかかる雨』も『OUT』も最初は面白いんだけど、読んでいる...
阿川 弘之
文庫 講談社 1981-06
学校で論語ちょっぴりやったっけ、という無学な世代(著者のおっしゃる「豚児」よりもさらに下の世代)の私は、まともに論語を読んでおりません。そんな人間がいきなりこんなエッセイ読むのもどうかと思いつつ、珍説奇説をもとに進む肩の凝らないエッセイ。なにしろ...
海音寺 潮五郎
文庫 文藝春秋 2003-08
隆慶一郎の『一夢庵風流記』に比べると、もっと人間くさい慶次郎の話です。嫁とりのくだりとかね(でもちょっと女としては許せないぞ)。前田慶次郎という人間に興味を持たれた方にはオススメ。他にこの人のことは南條範夫が『傍若無人剣』という本でも書いていて、...
中村 彰彦
文庫 角川書店 1997-02
「お耳帖」というのでなぜか根岸肥前守の話だと信じて買いました(それは「耳袋」)。そうではなく、三代将軍家光の弟だった会津藩主の保科正之の名君ぶりを描いた小説です。身分の低いものの視点だったり、保科肥後守自身の視点だったりといろいろですが、全体的に...
井田 真木子
文庫 新潮社 2001-03
ルポ、ドキュメンタリー (2008-01-04)
AV女優・黒木香、AV監督・村西とおる、新劇女優・太地喜和子、料亭女将にして稀代の詐欺師・尾上縫、元首相・細川護熙という5人の人物を取り上げ、バブルという時代を切り取ったルポ。フォーカスという写真雑誌という媒体をもとに似た人々をとりあげる手法は面白いけ...
沙村 広明
コミック 太田出版 2007-12-18
漫画 (2008-01-04)
孤児院の少女たちが抱く、ブラッドハーレー伯爵家の養女になり、その歌劇団員として舞台に上がる夢。しかし選ばれて夢のようだと喜ぶ少女たちを迎える運命はあまりにも無惨なものだった……。『無限の住人』を今更揃えるのもこの冊数だと大変だなーと思いながらふと新...
古賀 英正
- 人物往来社 1967
歴史(近代) (2008-01-04)
南條範夫の高橋是清伝。珍しいなぁと思ったけれど、そもそも南條範夫は経済専攻の大学教授でしたっけ。奴隷になったくだりを知りたくて探した本なのですが、そのあとも生涯ずっと明るくて面白い。軍人なら鈴木貫太郎に通じるかな(鈴木貫太郎が終戦直前に議会で笑い...
文庫 新潮社 2007-09-28
時代小説 (2008-01-04)
薩長の世を拗ね、いまどき流行らない寺子屋を開き、元芸者の女の世話で生きてきた元佐幕藩に属していた青年が、兄の伝手で何が何やらわからないままに煉瓦作りの建物が並び、ガス灯が並ぶ銀座に引っ越してこざるを得なくなり、そこで出会う不思議な事件とぶつかる...
垣根 涼介
それ以外の小説 (2008-01-04)
会社のリストラ計画にあわせて退職者の選別、説得を行うユニークな専門会社を描いた話。続編として『借金の王子』という単行本も出ています。アジアや南米、あるいは都内の非合法組織を舞台にした話からすると、ずいぶんと身近な世界の話で、リストラのために会社か...
あさの あつこ
単行本 光文社 2007-09-21
時代小説 (2007-09-24)
『弥勒の月』に続く話。明らかに前作の設定を踏まえているので、いきなりこちらを読むのはおすすめしません。遠野屋と同心、その手下の岡っ引と、若干の関係性が変化してくるのが読みどころかと。物語の緊張感という点では、前作の方が上だとは思いますが、一冊で見...
山下 柚実
文庫 文藝春秋 2001-08
ルポ、ドキュメンタリー (2007-09-24)
美容整形について携わる医師、患者(成功した者と失敗した者)、技術者などなどさまざまな視点からまとめたルポ。脂肪吸引ってどうなのかなーとマイナス面が知りたくて読みたかった本なのですが、途中で美容整形の歴史(戦前から)とか美容整形に使う技術で作ったミ...
文庫 角川書店 2007-09-25
ファンタジー&SF (2007-09-24)
長らく待ち続けてきた待望の文庫化。しかし上下巻各3000円超のあの本が、文庫化したらたった4冊に収まるというのがなんだか不思議な気分です。膨大な量の造語、まったく説明のない地の文、最初はとっつきにくいかもしれませんが、この世界にとって異物であるベルとい...
藤沢 周平
文庫 講談社 2005-01-14
ある一膳飯屋で閉店間際にたいてい顔を見せる常連の男4人。それぞれに金への不満と屈託を抱えながらもなんとなく顔見知りという程度の間柄しか持たなかった彼らに、不意に近づいてきた男。簡単に大金が稼げる仕事があると……あまり長くない話で、ちょっとあっさり終わ...
中野 孝次
文庫 文藝春秋 1990-04
エッセイ (2007-09-24)
家を新築した祝いに義妹からもらった一匹のシバ犬にハラスと名づけ、子犬から看取るまでの思い出を描いたエッセイ。彼が死んでから回想として描かれた本なので、どうしても子犬の頃よりも老犬となり病に侵された頃の方に思いいれが強く、泣けます。犬以外でも動物を...
立石 優
文庫 PHP研究所 2000-03
歴史(近代) (2007-09-17)
PHPの歴史ものはぽつぽつ読んでいるのですが、文章読んでてイヤになるものが多いなかでは割と読みやすくてよかった。終戦前後の辺りについては小堀桂一郎の『宰相 鈴木貫太郎』という名著があるので新味はなかったですが、むしろ若い頃のエピソードが読めたので手に...
文庫 徳間書店 2002-04
ファンタジー&SF (2007-09-16)
たった今まで「ほほえみの」だと思ってたら「まどろみの」でした……彼の文体が変わる前の中編。叛旗を翻した能力者たちとの戦いで世界が大きな打撃を受けた黒い月のもとにある世界。再編が進む世界で起きたひとつの要人の襲撃事件。能力者に妻子を殺された捜査官のも...
李 小牧
文庫 幻冬舎 2007-04
ルポ、ドキュメンタリー (2007-09-16)
このところ密度の濃いルポやドキュメンタリーを続けて読んでいたあとなので殊更に点が辛いのかもしれませんが……人は誰でも一生に一冊は本を書けると言いますが、おそらくこの前作もそうなのだと思う。そちらは未読なのでなんとも言えないが、こちらを読んでいる限り...
飯尾 憲士
文庫 光人社 1999-01
歴史(近代) (2007-09-10)
1945年8月15日未明、玉音放送の是非をめぐって起こった一部陸軍若手将校の決起と、そのなかで起こった森近衛師団長斬殺事件。斬ったのは数日後に自決した上原大尉だとされていたが、昭和40年代になって実は上原大尉はその場にいなかったという報道がなされた。当時上...
柴田 哲孝
文庫 祥伝社 2007-07
ルポ、ドキュメンタリー (2007-09-10)
戦後まもなく、国鉄総裁・下山定則が失踪、翌朝轢死体で発見されるという事件があった。法医学鑑定上の争いが続き、自殺・他殺といまも真相は明らかになっていない。その事件に敬愛する亡き祖父が関わっていたのでは……法事の最中にその話を聞き、下山事件を追い始め...
文庫 文藝春秋 1993-10
ルポ、ドキュメンタリー (2007-09-09)
大宅賞受賞作。子どもの頃にそういえば女子プロレスのポスターをよく見かけた。長与千種、神取しのぶ、キューティ鈴木。私は関心を抱くことなく終わったが、そのブームの中にいた当事者たちはそれをどうとらえていたのか。当時プロレス雑誌に寄稿していた彼女が、リ...
南条 範夫
文庫 光文社 2003-02
時代小説 (2007-09-09)
応天門の変をドイツで起きたナチス時代の国会議事堂炎上事件の裁判との相似性をもとに読み解いた短編が表題作。その他、平家滅亡後の頼朝暗殺の試みや戦国時代の話など、収録作は(時代だけでも)幅広い。戦国ものは織田信長による荒木村重一族の誅滅など残酷もので...
名取 四郎
単行本 教文館 2006-11
キリスト教系の出版社で連載されていたものを、著者が亡くなったあとに整理してまとめられた本。著者は中世キリスト教関連美術を専攻している大学教授とのことですが、かつて旅したイタリア各地の教会の思い出を紙上を旅するように書いてみようという連載だったらし...
米原 万里
文庫 角川書店 2004-06
大宅賞を受賞した、プラハのソビエト学校時代の同級生たちのその後を追う物語。日本共産党から派遣されていた父親の赴任に伴って転入した学校には、さまざまな国の共産党を代表する人物の子女が通っていた。そのなかでも仲のよかった3人の消息を追う話だが、同時にそ...
文庫 文藝春秋 1995-10
この本も絶版みたいで、とてもいい本を書いていた方なので残念です。中国残留孤児として日本にきた女性とその夫、そして子どもたち。十代半ばで日本という異文化の中に溶け込まざるを得なかった彼らの日中ふたつのアイデンティティの中で、「恋愛」というのは自己確...
高嶋 哲夫
文庫 宝島社 2004-04
ミステリ (2007-09-09)
都庁がテロリストに占拠されて爆破されるというタイトルそのまんまの話。他の本で結構評価が高いので読んでみたのですが、ファースト・インパクトとしては結構つらい一冊でした。テロリスト、妻子を人質にとられた元自衛官、やたら誰かを彷彿とさせる強硬派の都知事...
林 忠彦
単行本 ピエブックス 2007-04
歴史(近代) (2007-09-08)
戦後直後の世相をとったカメラマンのエッセイを写真とともにまとめた本。モノクロながらはっきりとした写真に、当時の人々の表情が写る。買出しや就職難、インフレ、暗いことはいくらでもあっただろうけれど、ここに写る人々の中には驚くほど明るい表情が多い。以前...
近藤 史恵
新書 実業之日本社 2007-06-15
ミステリ (2007-09-08)
真夜中の掃除業者キリコちゃんの3作目。大好きなシリーズなので、こうやって書き続けられているのは嬉しいです。1作目と違っていろんな場所に短期契約で行くので、登場する舞台が多様なのも面白い。彼女の格好の描写を読むのも楽しみ。彼女自身の身の上についてのネ...
田中 芳樹
文庫 東京創元社 2007-08
ファンタジー&SF (2007-09-08)
久々に読むと結構忘れていて、新鮮に楽しめました(笑)。ロイエンタールとヤンの対陣の辺りが一番面白い。いま読んでもやはりこのシリーズが著者の作品の中では一番面白いと思う。少なくとも、現代ものよりはよほど客観的に複数の立場を描き分けられていて、大人に...
大倉 崇裕
新書 祥伝社 2007-02-09
警察マニアばかりが集まって事件を解決したり強盗したりというストーリー。次々にトラブルが降りかかり、そのたびに特殊技能を持つマニアたちが終結、という設定は面白いと思うのですが、もう少しテンポ良く進んでもよさそうな………『白戸修の事件簿』が好きなので買っ...
柴田 よしき
単行本 新潮社 2007-08
ある大手出版社にコネ入社した高遠寧々は経理部の社員。仕事は地道にきっちりやる、それ以上のことは求めない。そんな彼女のひそかな趣味は、模型のハウス作り。趣味で始めたそれをネット公開し始めてからは人気も出た。趣味は趣味と割り切って仕事をするが、それで...
マックス・アラン コリンズ
文庫 角川書店 2005-03
ドラマのCSIが好きなので買ってみました。ラスベガス編。ノベライズかと思ったら、作者は賞などもとっているミステリ作家なのだそうで、安っぽい話ではなくきちんとした小説として読める内容でした。ドラマを見ている方が彼らのビジュアルなどが浮かんでくるので、基...
浅田 次郎
文庫 講談社 2004-04-15
それ以外の小説 (2007-09-08)
かつて高度成長期に陸上自衛隊に在籍していた著者の愛惜がこもる短編連作集。軍事アレルギーの国家のなかで偏見をぶつけられた時代の歪な「軍隊」のなかに生きた人々の物語。まだ自分が自衛官になるという自覚もないままだった青年が、編を追うごとに脇役ではあって...
有栖川 有栖
文庫 幻冬舎 2004-08
作家という職業に注目したミステリ短編集。皮肉な視線は、このところのキャラクター造型によりかかりがちなシリーズものより面白く読めました。願わくば、15年ぶりの新作の学生編の出来がこれくらいにはよいものであらんことを。
ムック 日経BP出版センター 2007-05-19
実用書、雑学 (2007-09-08)
ドラマのCSIシリーズ(ラスベガス、マイアミ、NY)のストーリー、人物紹介からキャスト、裏話まで大変充実した内容でした……が、ちまちまAXNで見ている私にはネタばれの嵐でした……(苦笑)。丁寧に作ってあるんだけど、放送スケジュールからするとちょっと厳しい。DVD...
かまた きみこ
コミック 朝日ソノラマ 2004-12
漫画 (2007-09-08)
ある日突然、小さな町の住人に空から贈り物が降り始めた……「てんから」と呼ばれる贈り物を受け取った人々はみな幸せな笑顔を浮かべる。けれど市役所に勤める青年のもとに、それはまだ訪れていなかった……ファンタジー短編5本。表題作もいい話ですが、サイバーお墓参り...
単行本 集英社 2004-02-26
ある朝通報された殺人事件。男の死体が発見され、妻の行方はようとして知れない。やがて男は他人の名前を借りていたらしいとことがわかる。その行方を追う刑事と、「妻」の過去が描かれ、やがて交錯する………という話なのですが、疲れた。転落人生まっしぐらの彼女の人...
単行本 徳間書店 2005-10-21
ミステリ (2007-08-12)
中学の修学旅行でバスの中から失踪した冬葉という1人の少女。その後行方の知れない彼女の存在は、同じ班で動いていた6人の存在にも影を落とす。20年後、級友たちに彼女からメールが届けられる。周囲に頻発するトラブル。最後の方バタバタと話が進むので、これ誰だっ...
北方 謙三
単行本 集英社 2007-07-26
時代小説 (2007-08-12)
水滸伝の主要人物も死に、第二世代にうつったりと、誰が誰だかもはやよくわからなく………前水滸伝19冊の読本を横において読むべきだったと思ってしまった(ちょっと辛くなってきた)。しかし史進がもう38歳ですか。つい作中の会話の応酬をみて愕然としてみたり。
文庫 祥伝社 2005-06
夫が急に失踪し、彼が戻るのを待つためだけに探偵事務所を引き継いだ唯。かつかつの収入でやっていく彼女だが、引き受けた事件を追う間にも、夫の失踪への疑念が影を落とす―――実際に連載が長期にわたったことも影響しているのか、作中でもかなりの長い時間が流れる。...
大崎 梢
単行本 東京創元社 2007-04
前作は出張版で殺人事件を扱う長編で、出来はかなりイマイチだと思いましたが、こちらは元の書店を舞台にした日常の謎をテーマの短編集。こちらの方が文章や作風にあってていいと思いますけどね。書店の舞台裏がのぞけるのが、書店好きとしては楽しいし、読後感は(...
井上 薫
新書 幻冬舎 2007-03
実用書、雑学 (2007-08-12)
『裁判官の爆笑お言葉集』という本も同じ出版社でしたっけ。いたずらに挑発的なタイトルをつけるレーベルなのかと思いましたが、本文の論調を読む限り、著者が自分でつけたようですね。「裁判官」が狂っているというより、制度の限界という気がします……裁判官の独立...
文庫 角川書店 2005-10-25
芸能界を舞台にしたミステリ。偶然に言葉を交わしたあまり売れない俳優の青年との出会いによって、新米マネージャーとなった若い女性の視点で進むミステリ。業界は違っても「働く」ということは同じ、割と共感できるヒロイン設定。すっと読めますが、割と面白かった。
文庫 東京創元社 2002-04
ファンタジー&SF (2007-08-12)
ハンガリー辺りをモデルにした異世界ファンタジーもの。性格と身分の異なる三人の学友がマヴァールという国の最高権力に手が届くところで価値観のぶつかりあいによって争うという話。展開としては面白いのですが、権力の描写だとかが妙に情緒的で(権力の精?)ひっ...
単行本 講談社 2002-04
配管工の青年の頭の中で唐突に聞こえるようになった声。時を同じくしてアパートの隣室の人間のトラブルに巻き込まれる……という、不思議に世俗的な欲望の薄い藤原伊織らしい主人公の物語。これだけ若いのは珍しいかな。この奔放なヒロインもいかにも作者の好きそうな...
鹿島 茂
文庫 文藝春秋 2004-05
ひどくささいなことでも気になって仮説を立てずにいられないという著者ならではのエッセイ集。SMの緊縛方法が海軍、陸軍までつながるとは思いもよりませんでした……手軽に読めますが、「へぇ」と思わされることも多くて(生きていくには全然役に立たないけど)面白く...
石田 衣良
単行本 徳間書店 2004-09-16
現実世界で悪性腫瘍で余命数ヶ月と診断された男が、夢のなかで数世紀先、致死性のインフルエンザが蔓延していくつかのタワーに住める権力者と庶民の力関係が固定された世界へと転移する。インフルエンザのウィルスが発見されたのは現実世界この時代。数世紀先の人々...
梶尾 真治
単行本 新潮社 2005-09-29
ファンタジー&SF (2007-08-02)
事故で最愛の妻をなくした男が、他人の背後霊が見えるという特殊体質になったのをきっかけに、人探しをする探偵みたいな役回りに……という帯から期待されるストーリー展開からどんどんかけ離れていき、読み終えたときには「……こんな話?」とつい首を傾げてしまう一冊...
佐々木 譲
単行本 新潮社 2006-03-23
ミステリ (2007-08-02)
『笑う警官』(単行本時は『うたう警官』)などと同じ北海道警を舞台にしたシリーズの一作。単独でも十分読めますが、なぜここまで大幅な配置転換を強いられたのかという前提となる事件が、他の本を読んでいないといささかわかりにくいかも。主人公は閉鎖的な村に単...
文庫 文藝春秋 2006-03-10
欧米の翻訳ミステリに出てくるやたらタフな女性探偵ものは苦手ですが、これは新本格系の著作もある著者のこと、あまり気にならず読めます。ホテルのレディースプランをはじめとするリゾートホテルの魅力にとらわれた人々を描きつつ、そこで起こる幽霊騒ぎにまつわる...
茅田 砂胡
新書 中央公論新社 2000-08
デルフィニア戦記は読んでないのですが、さすがにあの冊数をこれから読むのは体力がいるなぁ、というわけで1冊で終わるこちらから、と思ったらこれは出版社の倒産という事態で途中で終わったデルフィニアの旧バージョンなんですね。前書きで断られているとおり、非常...
単行本 朝日新聞出版 2007-05-29
実用書、雑学 (2007-08-02)
AERAという雑誌は吊り広告の割に取材が浅くて実際に買って読むとつまらない、いわば吊り広告が一番面白い雑誌だと思うが、これはテーマを絞っているだけにそれなりに読めた。本人というより、むしろそれを受け入れる人事や職場の人間、あるいは家族といった周囲の人...
貫井 徳郎
文庫 双葉社 2005-06
貫井徳郎という作家、いつの間にかいろんな書店で特集されていましたが、私はいまひとつ馴染めない作家。これは「症候群」三部作の中でも一番の大作で、複数の事件が交錯していくさまはなるほどと思わされますが、やはり苦手……特に犯人の自己正当化の主張を読まされ...
単行本 筑摩書房 2005-06-24
ロシア語通訳、エッセイストとして有名な著者が、情熱を傾けてパンツやふんどし、ズロースなどとにかく下着について縦横無尽に語った本。シベリアの辛い抑留生活の文献や古事記からプラハの家庭科まで、著者の興味の赴くところは幅広く、なによりも自身の体験に根ざ...
単行本 集英社 2005-05-26
これまでの少年だった天切り松とは違い、昭和になってひとりで仕事をするようになった頃の話。非常に世相とつながりのある話なので(特に相沢事件)、作中で説明はされていますが、この辺りの時期に少し知識があるとより楽しめるかと(あるいは違和感もあるかと……晩...
文庫 角川書店 2007-05
ファンタジー&SF (2007-07-29)
エフェンディというのは「学士」のこと、約百年前に考古学を学ぶためにトルコに渡った留学生、村田青年の話です。この物語も下宿にやさしい怪異がいろいろとあらわれ、『家守綺譚』を彷彿とさせる。それもそのはず、村田は『家守綺譚』の綿貫、高堂の友人であり、こ...
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