おじさん図鑑

  • 小学館 (2011年12月7日発売)
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本棚登録 : 1777
感想 : 273
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おじさんの生態について綴った異色の本。ゆるいタッチのイラストで東京を中心に、作者の印象に残った様々なおじさんをカテゴリ別に紹介・解説している。小説ではないので、続きが気になって一気に読み切るという事にはならず、数週間かけて少しずつ読み進めていった。私は一度読んでしまえばもう満足かな。
それにしても作者のおじさんへの親愛には目を見張るものがある。おじさんという生き物に心底の興味がなければ、このようなテーマの本を出そうなんて発想はまず出てこないだろう。まだ31歳という若さにも関わらずなぜ…と思ったが、自分がまだ到達していない年代だからこそ、おじさんに興味が湧き、自分の感性とは異なるおじさん達の生態に面白さを感じたのかもしれない。
読んでいてホッとしたのは、作者がちゃんと警戒心を持っている事。おじさんステキ!おじさん好き好き!と肯定一辺倒ではなく、取材時に危ない雰囲気のおじさんとは距離をおいたり、怖がったり、イヤなおじさんについても記述している。今後も常識的な感覚を持った上でおじさんたちと付き合い、その魅力を紹介した本を出して欲しいと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年1月17日
読了日 : 2013年1月17日
本棚登録日 : 2013年1月2日

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