皇帝への登極、内なるガラリヤ人との争いと、ペルシアへの外征。
多元主義・寛容・知識主義が単純化さらた真理(と思われるもの)に敗れていく様をローマの哲人皇帝の終局の姿を写し絵にしながら描ききった傑作。
極論や止揚を求めない単純主義に勝てないと分かりながらも、相克する矛盾を抱えつつ生きる知識人の辻邦夫御大の理想像がここにあります。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史小説:海外
- 感想投稿日 : 2014年1月27日
- 読了日 : 2014年1月27日
- 本棚登録日 : 2014年1月27日
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