資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書)

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  • 集英社 (2014年3月14日発売)
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近年の新興国の台頭や中国による経済けん引から、明らかに世界の「中心」と「周辺」の相互関係は変わってきている。たしかに新興国は潤い、資源価格の高騰は留まるところを知らなかった。その結果どうなったか?なんのことはない。実質GDPが先進国に追いつく前に中国バブルがはじけてしまった。そしていま、原油安なのに経済が後退するという奇妙な現象に直面している。そう。先進国は「周辺」を演じきることはできず、「先進国なみの新興国」というシナリオは崩れようとしている。ただ、著者が言うように、先進国だけでなく新興国までも、確実に格差社会が醸成されつつあるのは間違いない。いずれ国家と資本の利害は一致しなくなる。そのままでは資本主義の維持は難しくなるであろう。それを打破するために、著者が提唱する「強欲な資本主義の放棄」や「均衡経済」は有効かもしれない。が、決して起こりえない理想論と確信する。なぜならグローバル社会は腹黒い人間集団で形成されているから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2016年2月1日
読了日 : 2016年2月1日
本棚登録日 : 2015年6月24日

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