エッセイ集なんだけれども、
ちょっとした詩集のようでもあった。
神経をはりすました冬の夜のような、
静寂と、すこしの安堵と、自分は世界から切り離されているのだ、
というような孤独と、落伍感。
ふだんはもっと雑然としたものに塗りつぶされて、純粋にそういう感覚に
浸ることは月に一度あるかないかだと思う。
でもこのひとは、
生きているあいだのどの瞬間もスイッチがONになっているんだろう、
というのがよくわかるエッセイ集だった。
アイディアノート、詩集と言ったほうがいいかも。
なんとなく読んでいるとインスピレーションを刺激されました。
個人的に、食べ物への無頓着さとそれを申し訳なく思っている感じが
自分とオーバーラップしてちょっとほっとしたり。
手元においておいて、ふとした瞬間に読みたい本ですね。
『乳と卵』 はあまり好きではなかったのだけれど、
この人の小説が読みたくなりました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年10月24日
- 読了日 : 2013年10月24日
- 本棚登録日 : 2013年10月24日
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