とりかえ・ばや 7 (フラワーコミックスアルファ)

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hibiki-cさん 小学館 flowers   未設定

【デザイナーメモ】7巻。物語上重要な転回のある巻で、カバーは「死と再生」がテーマ。

名バイプレイヤー・吉野宮(中央のキャラクター)を使いたいという要請は以前からあり、今回はその「僧侶」という属性を死にからめてみた。ベースは以前他の巻でも候補にあがった「オペラ座の怪人」で、ほかには「屈葬」「子供部屋の眠り」「アマテラス」などの案があった。「屈葬」はさいとう先生の代表作のひとつ「少女革命ウテナ」を参照した案で、すでに掲載誌の表紙で同じ案が使われていたので没となった(さいとう先生がイラストラフを描くところまではいったので、カバー下に掲載されている)。

沙羅と睡蓮はそれぞれ男・女として成長してきたが、7巻ではふたたび2人の境界が曖昧となる。そのためこのカバーイラストでも顔だちからはほとんど2人の見分けがつかない(担当さんや僕は一応わかる)。

どちらがどちらかをはっきり示しているのは睡蓮の裸の胸だが、胸を見せるポーズは同時にだらりと垂れた腕や脚に自然につながっていて、バレエのような様式的な死のイメージを見せているが、同時に生物学上の男性である睡蓮の体重が重い(他方、沙羅が軽い)ことも示している。そのためか微妙に吉野宮の右肩が下がっているようにも思える。

転換の第7巻と銘打ち、オビもよく見ると赤と黒の入れ替わっているところがある。巻数の「7」をオビに大きく入れたのは既刊の読者に新刊であることをわかりやすくするため。

カバーにオビをかけた状態で見ると、オビの外に露出しているのは沙羅の首から上だけなので、この裸体のキャラが沙羅なのか睡蓮なのかオビをとるまでわからない。このあたりもさいとう先生の技が冴えているところ。(カバー、表紙、オビ、総扉、目次その他を担当)

レビュー投稿日
2015年9月8日
本棚登録日
2015年6月3日
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