団地の女学生

著者 :
  • 集英社 (2010年4月5日発売)
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感想 : 33
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朝日新聞の書評欄で見つけたホン
著者がゲイだとかNOKKOと中学校の同級生だとか
ノイズに邪魔されつつ読了
団地住民としてオモシロかったです
2編あって
「爪を噛む女」
団地の現在、
高齢世帯の暮らしをあてにする
単身の美弥が介護ヘルパとして未だ住まう
言い得て妙
同じ団地住民の同級生がシンガーソングライターとして
華々しくデビュー
落ちぶれて未だ団地に住む美弥にちょくちょくアクセスしてくる
団地住民として
高齢世帯をお客さんとする仕事への正義感と
団地を出て行った同級生に対する嫉妬と毒づきなど
バラバラな気持ちが交互に出て来て
割と気持ちが悪の主人公なんだけど
浄化されてく出来事が多い
団地に悪人は似合わないようです
「団地の女学生」
こっちは高齢の女性が
埼玉の団地から出身地の高崎へ
墓参りと幼なじみの様子を伺いに
ワンデイトリップする話
お供に、仕事で忙しい実の娘ではなく
隣に住む無職のぽっちゃりゲイ40歳ミノちゃん
世話好きを連れて
団地の懐の深さがあらわれるサクヒン
高齢者とかアラフォー女性とか
描き方が無理なく上手で驚きます

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年8月9日
読了日 : 2010年8月9日
本棚登録日 : 2010年8月8日

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