細雪 (中公文庫 た 30-13)

著者 :
  • 中央公論新社 (1983年1月10日発売)
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本棚登録 : 1412
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大阪船場の旧家にいた美女4姉妹の日常生活が、船場言葉で絢爛に描かれた小説。昭和10年代のありようが、徐々に落ち行く上流階級の4姉妹各々の生き様を通して伝わってくる。物語はとりわけ、芯は強いが当世風に馴染まず内気な三女の雪子を軸に進む。ぐずぐずと煮え切らない面には幾度も苛立ったけれど、そのゆったりとした時間感覚で四季折々の行事を楽しめる。何より一貫して爽やかな印象なのは、意見が異でも仲違いはしない、上品な血の繋がりが根底にあるからだろう。だからこそ、終わり方に衝撃を受けた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・その他
感想投稿日 : 2017年1月1日
読了日 : 2017年1月1日
本棚登録日 : 2017年1月1日

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