創作上の良さを味あう醍醐味もあるが、読書をすることへの歓喜が彩られている。読書をすることはある種その人との対峙であり、その差、異、なるもの。他者の思考を一度自分の中に落とし込め、根を下ろさせる行為としての喜び。
膨らむ想像の余地に拡がるその先への誘い、思い馳せられるその先へと巡り、辿る想像を掻き立てる興奮であったり、好奇心擽る未知との遭遇であったり。
著者が遺したもの、そして、喪われてしまい、もう得ることが出来ない事実が残酷に横たわり、その先を見ることが出来ない事実が喚起される嘆き、希求よ。実に惜しい、残念である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
電子小説
- 感想投稿日 : 2016年7月24日
- 読了日 : 2016年7月4日
- 本棚登録日 : 2016年7月4日
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