快楽

著者 :
  • 講談社 (2013年5月24日発売)
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感想 : 44
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徳史は欲望の虫のように生きていくのでしょう

青山七恵さんは、文藝で「窓の灯」と「ひとり日和」を
読んだ記憶があります。
そしてそのひとり日和で芥川賞受賞。
それ以来読んでいなかったので、久々に読んでみました。

当時は近所の家の窓から中覗く、とか駅で、という距離感の
作品でしたので、イタリア、ベニスとなると、
これは編集者と一緒に取材旅行なんて行ったのかしら、
ということがしばしば脳裏に浮かんでしまいました。

徳史さんは胃熱なんだろう、というほど食べてばかり。
食べて、また次の食べることを考えて、食べての繰り返し。
美しい器をまとった消化器人間といった感じ。

旅先で食欲で隠していた欲望が露わになり、そして彼は
幸せになったのか。
それ以降徳史の一人称が出てこないので不明ですが、
おそらく食べても食べても幸せがすぐ潰えるように、
欲望の虫のように生きていくのでしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年7月25日
読了日 : 2014年7月18日
本棚登録日 : 2014年7月25日

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