古井由吉 著「人生の色気」、2009.11発行、今年79歳の著者、72歳の時の作品です。半生記であり、折々の思い、考え方が綴られています。戦後の解放感は、とにかく生き永らえたという深い実感から発してるそうです。そして、日本の戦後の発展は、野放図な活力と几帳面な律義さによると。人の耳をはばかりながらのセックスから団地という別天地が出現するも色気、エロティシズムはなくなった。緊張感のない時代に年をとるのは難しく、ちゃんと年を重ねているのは、田中角栄、大平正芳の世代まで。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学・人生論
- 感想投稿日 : 2016年9月7日
- 読了日 : 2016年9月7日
- 本棚登録日 : 2016年9月7日
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