追悼の政治: 忘れえぬ人々/総動員/平和

  • 月曜社 (2005年1月1日発売)
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感想 : 2

あらゆる民族の統一という憧憬はわからなくもない。国境は流通を妨げ、故に局地的な不平等を齎す。歴史的多様性を保護しつつ、領土政策的統一をなさねばならない。それには戦争という治療が必要と、つづめれば平和のための戦争を肯定している。これじゃどれほど煌めきある洞察をしていようと全くダメ。きもちわるい。ユンガーは長生きした(享年103)。後に彼の政治思想が修正されたことはざっくり解説に触れるのみ。ただ、時代の体験者と未体験者との隔たりがあるのかもしれない。体験者であるユンガーの大きな悲哀を感じずにはいられなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 思想
感想投稿日 : 2014年1月11日
読了日 : 2013年4月6日
本棚登録日 : 2014年1月11日

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