愛し合っていた男女の片方が見た目は変わらないのに精神的に同性だと告白されたら?それでも愛していると言われたら、果たして彼を愛し続けることが出来るだろうか。性癖の壁を超えた恋愛についてここまで真正面に向き合えるのはドラン作品ならでは。物語はリアルで決して甘くない。罵倒しあって傷ついてそれでも求め合う。それでも不思議と暗さが無いのは斬新でカラフルな映像と音楽、自由さに溢れているから。10年に渡る二人の性同一障害という葛藤を描いた作品。2時間半に及ぶ長丁場だが長さは全く感じない。束の間の逃避行のシーンの美しさよ。そしてあの場面をラストシーンに持ってくるドランの手腕に感嘆しかない。泣ける!マミーと並ぶ間違いなくドランの最高傑作。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
洋画
- 感想投稿日 : 2015年12月9日
- 読了日 : 2015年12月8日
- 本棚登録日 : 2015年12月3日
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