サラスの旅 (-)

  • ゴブリン書房 (2012年7月2日発売)
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感想 : 12
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ロンドンの養護施設に入っているホリーは、気の合っていたケアワーカーのマイコが仕事を変えると聞かされ、なかばやけくそ気味で里親と暮す事を承諾する。
病気で子どもが出来なくなった里親のフィオーナの部屋でブロンドのウィッグを見つける。ウィッグをかぶると、14歳のホリーは、おとなっぽいサラスに変身できる。ホリーは、ウィッグをつけてアイルランドへもどり、母親を探し出し一緒に暮そうと、里親の家から家出する。

ホリーの信じている母親は、暴力をふるう夫・デニーから逃れ、アイルランドでダンサーをしている。しかし、アイルランドに近づくにつれ、ホリーの抱く幻想から現実が少しづつ見えてくる。

麻薬・売春・養育放棄・DV…、過酷な現実から逃避していた自分と向きあわされるホリー。しかし、里親のフィオーナとレイの辛抱強い優しさがホリーを救い、暖かく包む。
厳しいストーリーながら、最後は安心できる話だった。

カーネギー賞をとった「ホグ・チャイルド」も良かったけれど、これもGOODでした。47歳で亡くなってしまったそうだが、とっても残念。もっと。いろいろ書いてほしかった作家だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童文学(海外)
感想投稿日 : 2012年10月27日
読了日 : 2012年10月27日
本棚登録日 : 2012年10月26日

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