蔵書の苦しみ (光文社新書) [Kindle]

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  • 光文社
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感想・レビュー・書評

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  • 古書をよく買っていると次第に本の数が増えてきて、部屋がいっぱいになる。そうした経験をした人はこの本を読むと、思わずニンマリするだろうか。本当に本が愛おしくなると手放すときの心理的バリアーは高くて、なかなか手放せないものだ。事実、本書の中に出てくる古書店へ売る、という行為でも途中から、やっぱりこれはとっておこう、と中抜きする。マニアの性である。
    二階に本を溜め込むと危険だという。本当らしい。床が抜けるのだそうだ。そうした壮絶な体験記が書かれている。同じマニアとして他人事ではないなと思った。
    今後、増えてくるだろう電子本の未来を案じずにはいられない。紙の本と電子本。どっちが残るのだろうか。読んでいて楽しみになってきた。

  •  
    ── 岡崎 武志《蔵書の苦しみ 20130720 光文社新書》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B00ES8BX88
     
    http://www.ichijyo-bookreview.com/2013/09/post-159.html
     
    https://q.hatena.ne.jp/1647756747#a1279233(No.3 20220322 11:46:18)
     黙れない男 ~ いつ読むか? いつ書いたのか? ~
    https://q.hatena.ne.jp/1647756747#a1279259(No.5 20220323 10:15:00)
     
    (20220323)

  • とても面白かった!
    1000冊以上の本を持ってるけど、この本に出てくる人たちは、その10~100倍以上の蔵書量で驚いた。
    六畳二間では1200冊位が限界かな。広い家に住みたい。
    第7話の「蔵書が燃えた人々」が恐ろしかった。永井荷風の、空襲で家が燃えた様子の描写に胸が痛む。二度と手に入らない本は特別展の図録ぐらいしか持ってないけど、絶対に失いたくない。25年前、実家を出る際に置いてきて処分された本たちを未だに惜しんでる。
    本は相当重いらしい。前回の引越の際、木造一戸建ても勧められたが、マンションにして良かった。

  • 読書を趣味にすれば当然蔵書が増えてきます。
    たとえ古本の収集が趣味でなくても読みたい本を買っていけば
    本の置き場や処理方法、整理に悩まされることになります。

    世に読書人と言われる知識人たちは、そんな悩みにどう向き合って
    いるのか。

    役立つかは分からないが、何かヒントが掴める本です。

  • 私も先日約200冊を打ったばかり。
    全然いい金額にならずにがっかりしたばかりだった。

    ある意味蔵書があるということは贅沢な悩みなのかもしれない。
    自分で古本市を開催しちゃうなんていうのも面白かった。

    本当に自分の血肉になる500冊があればいいと著者はいう。
    たしかにそうかもしれない。

  • 本好きの収集家の苦悩を描いた作品。

    本書では理想の蔵書数は500冊としている。

    安易に電子書籍に逃げるのでなく、強い心で蔵書を断捨離していくスタイルに好感が持てる。

    前半では蔵書を持ちすぎるリスクとして、床をぶち抜いた老人の話や、蔵書が空襲で燃えた永井荷風、植草甚一の話なども出ていて面白い。

    本書では、蔵書の処分として、一人古本市の開催を推奨している。

    もし、蔵書が1000冊以上あるような方は本書を読むと参考になると思う。

  • 電子書籍が便利になってくれることに期待。

  • 本を買い、捨てられない人の悲喜交々
    単純に面白い

  • 再読。

  •  僕は読書好きでおたくーな人間であるのに、所有欲がまったくないので、今までコレクションというものを持たないでいる。読み終わった本はすぐに捨ててしまう。同じようなタイプはあまり見かけないなあと思っていたけど、森博嗣がそんな感じなのを最近知った。
     古本に興味を持つと性格が曲がっていくのは、古本市にいる人間の貧相な顔を見ればわかることだけど、そんなどうしようもない人間の書くものは、僕にとっては面白く感じるわけで、要するに本書は興味深かったです。僕が買った本を捨てられない人だったらというifを考えながら、読了しました。結論としては、今の僕で良かったと思いますけどね。

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著者プロフィール

岡崎 武志(おかざき・たけし):1957年大阪府生まれ。立命館大学卒業後、高校の国語講師を経て上京。出版社勤務の後、フリーライターとなる。書評を中心に各紙誌に執筆。「文庫王」「均一小僧」「神保町ライター」などの異名でも知られる。『女子の古本屋』『古本で見る昭和の生活』(筑摩書房)、『これからはソファーに寝ころんで』(春陽堂書店)、『人と会う力』(新講社)、『読書の腕前』『蔵書の苦しみ』 (光文社)、『古本道入門』(中公文庫)、『憧れの住む東京へ』(本の雑誌社)など多数。

「2024年 『古本大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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