新潮ことばの扉 教科書で出会った名句・名歌三〇〇 (新潮文庫)

制作 : 新潮文庫編集部 
  • 新潮社 (2015年1月28日発売)
3.56
  • (5)
  • (2)
  • (10)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 71
感想 : 6
5

また本を買ってしまいました。
「教科書で出会った 名句・名歌300」(石原千秋・新潮文庫)です。
これで「教科書で出会った・・・」シリーズ3冊揃ったことになります。

この文庫の最初の句は

雪の朝二の字二の字の下駄のあと  田捨女(でん・すてじょ)

でございます。下の注意書きを読んでびっくり、
この句は田捨女がなんと6歳の時作った句だとか!!!
で、彼女のことを調べてみました。
『1634年、丹波国氷上郡柏原藩(現在の兵庫県丹波市柏原地域、当時の藩主は織田信勝)に、
柏原藩の庄屋で代官も務めた田季繁の娘として誕生した。
氏名は田ステで、「女」は名の一部ではなく女流歌人の名に添える接尾辞である。』

それにしても、我が子を「捨て」とは~
でも私らより上の世代には「捨造」「捨吉」といった名前をみたことがあります。
詳しい理由はわかりません。

最後に、このシリーズの監修者・石原千秋があとがきで次のような事を言われています。
『和歌・俳句の歴史は「自然」から「ひとり」へと変遷している』と。
でも、万葉集には

父母が頭(かしら)搔き撫で幸(さ)くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる
  (防人の歌)

憶良らは今は罷(まか)らむ子泣くらむそれその母も我を待つらむぞ  (山上憶良)

といった句が多く見られます。なぜでしょう?
素人の私には判然としません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年6月10日
読了日 : 2017年6月10日
本棚登録日 : 2017年5月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする