久しぶりのパゾリーニ鑑賞。
なんだかんだ言いつつパゾリーニの映画毎回それなりに楽しんでます。笑
しかもこのカンタベリー物語、個人的にはツボです。
前回アラビアンナイトを観たときとは作風は同じなのに全然違う風に感じました。舞台のせいでしょうか。
彼の割とサバサバっとしたエロスにじめっとした中世イングランドの雰囲気が中和しているのかも。
構成がフェリーニのサテリコン調だからなのか好みですねぇこれ。
とくに最後の方の地獄のシーンのトラウマ感が素晴らしいです。あの顔の覆われた悪魔たちがとくに。下半身のあれれが顔の表情の如く感じます。あの不思議で不気味な地獄絵図映像を生み出したパゾリーニはやっぱりスゴイかも。
このシーンだけでも見る価値があるように思います。
感覚の好みの問題かなと思います。やっぱり彼の作品は生理的に受け入れないという人も多数いそうですしね。
公にあんまりこの映画好きだーとは言えないのですが。
私はここまでヌードが普通に出てくると気にならなくなります。彼もフェリーニと同じく色気を感じさせないヌードを画面で作り出していますよね。彼らに共通点を感じます。絵画の中の人物と同じですね。彼らにとっては絵画の聖人たちの世界のように映画というツールを用いてるのではないでしょうか。筆ではなくフィルムで生身の人間のリアルを描いてるのかと感じます。役者ではなく圧倒的な素人使用もそれを更に強めいています。
先日イギリスの方に滞在していたのですがもっと早く本作を観ていればカンタベリー行ったのになぁ。
次回また行く機会があれば訪れたいです。カンタベリーへ
- 感想投稿日 : 2014年4月10日
- 読了日 : 2014年4月10日
- 本棚登録日 : 2014年4月10日
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