タイトルどおり、この本には、いろいろな動物の写真が
実物大で掲載されています。
この本を実際に読んで(というか見て)感じたのは、
「漠然と考えていた大きさと、実際の動物たちの大きさはずいぶん違う」
ということでした。
例えば表紙の動物。
数年前に「立ち姿がかわいい!」と話題になったレッサーパンダですが、
みなさん、この顔、どれくらいの大きさだとイメージしてましたか?
この表紙を実際に測ってみたら、縦約12センチ、横約20センチでした。
……思ってたより大きい……あんなにテレビで見てたのに。
この本の著者は、上野動物園の園長である小宮輝之氏と、飼育係の皆さんです。
さすが日常的に動物たちと接している人たちの観察眼はユニークかつ鋭い。
この本が出版された2006年現在、上野動物園で飼育されていた
様々な生き物たちを、「大きさ」という角度で切り取りつつ、
毎日の飼育の苦労なども交えてユーモラスにつづっています。
たとえば、(現在は上野動物園にはいませんが)
一番の人気者のジャイアントパンダ。
見開き2ページ分からはみ出しそうな寝顔の写真(原寸)。
次のページには、全身写真(もちろん縮小)の隣に、
ほぼ同じ体長の比較物として、(なぜか)郵便ポストの写真が。
そして「へぇーな飼育日誌」と題して、飼育係の方のコメント。
動物園で檻の外側から見ているだけじゃわからない、トリビアな知識も。
ほかにも「アジアゾウの目の原寸写真(睫毛までばっちり見える)」
「コビトカバ(体高は工事現場の三角コーン位)」
「アイアイ(目玉はパチンコ玉よりちょっと大きい)」
などなど、豆知識満載。
ただ読むだけでももちろん面白いのですが、
上野動物園に限らず、動物園にいくための予習本としての
活用をオススメします。
- 感想投稿日 : 2010年9月18日
- 読了日 : 2010年9月15日
- 本棚登録日 : 2010年9月15日
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