やさしい嘘が終るまで (角川文庫 ほ 8-3)

著者 :
  • KADOKAWA (1994年11月1日発売)
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感想 : 4
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文庫本の後ろの解説を角田光代さんが書いていたので読んでみたけれど、主人公の葵という女性があまりにもつまらなくくだらない女なので物語もあまり深さを感じられなかった。結婚して5年も子なし専業主婦で25歳という設定は今では現実味がない。小説が書かれた当時ならありなのかもしれないけど。それにしても一人の自由な時間を沢山持っていた筈なのに趣味活動とかしなかったのか?パートで働くとか。自分の生き方を前向きにする方法はちょっとしたアイデアでいくらでもあるでしょうに、自分と正反対のキャリアウーマンの友達に嫉妬し恋人を奪い取ろうとするとか妄想の中でだけ幸せとか、とにかく幼稚すぎる。つまらない女の教科書だと思えばいいのかも。友達の祥子の恋人マオの「生き方が贅肉だらけだよ」という言葉は辛辣でよかった。現実の贅肉も恐ろしいが生き方の贅肉はもっと恐ろしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年7月3日
読了日 : 2014年7月2日
本棚登録日 : 2014年6月30日

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