長田弘さんが晩年に出版した詩集。
今まで発表された作品の数々を1冊にまとめるとはなんて贅沢な…!
「幼い子は微笑む」「ベルリンの死者の丘で」「夕暮れのうつくしい季節」「花の名を教えてくれた人」など、印象的な詩を挙げようとしたらキリがありません。晩年の作品は“いつもの毎日”に幸福の一瞬を感じるような、身近で、優しい作品が多いように感じます。日常を過ごしていると狭くなりがちな視野を、明るい外の世界に向かせてくれる長田さんの温かみある視点が大好きでした。
あとがきにあたる『「結び」の言葉』は、詩を生業として、詩とともに生きてきた長田さんの集大成とも言える内容。この本が出版された翌月に永眠されたと思うと、また心に来るものがあります。
1編1編味わいながら、丁寧に読み進めようと思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2015年10月5日
- 読了日 : 2015年9月16日
- 本棚登録日 : 2015年5月11日
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