アメリカの歴史のあらすじを理解していないと,急に時代が飛んで文脈が見えなくなるかも.
本の構成や文章は中高生にも読めるように配慮されていて平易なものだった.
たとえ時代が変わっても,経済力を持つ物がその力を増やす機会を得やすいし,他の人を押さえるだけの力を行使する立場を得やすいのだなと思う.
連邦主義者も結局のところ選民思想と本質は一緒なのではないだろうか?
多様性を制御しきれないのはしょうがないとしても、主義を同じくする物だけが優れていて統治する権利がある(それだけの力がある)という論理展開は危ういと感じた。今も根底にある考えなのだろうか?
とはいえ,個人の心理状況を鑑みると,自分に似た考えには親和性を示すし,正当性があると思ってしまうのも納得できる.
同様に他者の考えに対しても「ありうる」と認められるかどうかで,エゴから抜け出した社会性を得られるのだろうか?
疑問符だらけでかえって考える機会を得られた本だった.
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
論説
- 感想投稿日 : 2010年5月23日
- 読了日 : 2010年5月20日
- 本棚登録日 : 2010年5月20日
みんなの感想をみる