勉強ができなくても、自分の中に独自の揺るがない価値観を育てた秀美。
小さい頃から権威に屈せず、堂々とした意見を言える彼は立派だ。
人の噂や色眼鏡に惑わされず、物事を自分の物差しで判断する力を養ったのは、
相当アクのある、でも一本筋の通った母親と、
女好きだけど、優しくて本質を見抜く目を持つ祖父だった。
二人の、彼に対する付かず離れずの愛情が微笑ましい。
心の中で葛藤し、もがきながら成長する青年が眩しくて、
新緑のようなエネルギーを感じた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
山田詠美
- 感想投稿日 : 2016年2月11日
- 読了日 : 2016年2月11日
- 本棚登録日 : 2016年2月11日
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