安定の森見登美彦。私の初見は「きつねのはなし」だったので、ああ恒川光太郎みたいなステキなファンタジー作家がまた増えて嬉しいなあ、とか思ってたら、奇想天外な方向に行ってしまった(笑)。いや、これはこれで得難い作風なんどけれどもさ。
京都が舞台で、ぐだぐだな日常と非日常が入り混じって、妄想と理想が百万遍、みたいな世界観は相変わらず。今回はさらに狭苦しい行動範囲の中で、いやこれどうオチつけるんだ、と思ってたらオチは特になかった…。
それでもキライじゃないんだな。実際近所にいたら、絶対にお近づきになりたくない登場人物ばっかりなのに、なんだか憎めない、むしろ愛すべきキャラクターたち。やりたいことを見つけられずに、人生つまんないと思ってる若者は、こういう本読んだらいいのにねえ。まあ読んでも見つからないけどさ(笑)。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ファンタジー
- 感想投稿日 : 2014年3月19日
- 読了日 : 2014年3月19日
- 本棚登録日 : 2014年3月19日
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