幼年時代から続く三部作の第二部
今作では愛に満ちた煌めきや生命のみずみずしさはすっかり即発的な反抗や被害妄想、恋への期待や大いなる何かへの希望あるいは絶望といったものに移り変わってしまう。 腫れ物に触るような気持ちになる中編。
それでも幼年時代で感じた主人公へのシンクロシニティはより強く感じた。
10歳前後のある時期、家の中にだけに存在していた世界(すべてが母を通して見たり感じたりする世界)から急に一歩はみだしてしまう瞬間。そしてそれを自覚する瞬間の衝撃について。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
トルストイ
- 感想投稿日 : 2008年9月1日
- 読了日 : 2008年9月1日
- 本棚登録日 : 2008年9月1日
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