「僕の舟」と「合コンの話」は既読作品であるが、こうした大きな流れの中に置かれるとまた違った雰囲気がある。
いつもの伊坂作品のように、何気ない一行、何気ない一言、無色透明な説明文が、ふいに立体的な意味合いをおびて立ち上がってくる。
だから、何度も何度も読み返したくなる。さらっと読んだら見逃してしまうくらいさりげなく書いてある一言に、大きな意味が隠されていることも多いから。
まるで宝探しのように、それを見つけて、拾い上げて、じっくり眺めて味わう。
噛めば噛むほど味が出る、まるでスルメのような作品だと言ったら、伊坂さんは気を悪くするかしら。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新刊
- 感想投稿日 : 2014年2月13日
- 読了日 : 2014年2月12日
- 本棚登録日 : 2014年2月13日
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