無菌病棟より愛をこめて

著者 :
  • 文藝春秋 (2012年3月23日発売)
4.14
  • (108)
  • (105)
  • (60)
  • (0)
  • (3)
本棚登録 : 605
感想 : 141
5

とにかく驚いた。たしかに「七人の敵がいる」が出てから新刊が出ないとは思っていたが、まさかご病気だったとは。
闘病生活は大変だったようだが、それをこんなふうにわかりやすく、時にはくすっと笑えるように伝えてくれるのはさすがに作家だと思う。というか、なにか変わったことがあったら書かずにはいられないのが物書きのサガなんだな。
そのおかげで、医学書ではわからない具体的な闘病生活の詳細がわかるわけだが。
読み終わって思ったのは、「加納さんってすごく真面目で律儀な人なんだな」ということ。真面目だし、前向きだし、すごい努力家だ。病床での筋トレや、食べることに対する努力は、ご本人はさらっと書いているけどなかなかできることじゃない。骨髄移植が成功してほんとによかった。読者のエゴではあるが、これからもまた加納さんの作品を読むことができるだろうと思えることはとても嬉しいことだ。
それにしても白血病とは。人生何が起こるか本当にわからないものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新刊
感想投稿日 : 2012年3月24日
読了日 : 2012年3月24日
本棚登録日 : 2012年3月24日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする