レビュー by いくもさん
中学校という狭く閉じられた社会は、大人が思う以上に生きるのが大変である。
グループに属しクラスから浮かないようにしたり、空気を読んで会話を考えないといけなかったり、深刻な話になると笑ってごまかしたり、とりあえずだるそうにしたり・・・
そんな複雑な環境で生きるどこにでもいるような14才たちが、抱える問題に悩んだり恋をしたり死に出会ったりしながら、人間的に成長していく物語である。
親の見ていないところで勝手に大人への入り口に片足を突っ込んでいる姿がほほえましい。
ただ、1話ごとに季節が流れていく割には、各話のつながりが全くなくて違和感を覚えた。
メインの4人以外のクラスメートたちがその話の中にしか出てこないので、「あれ、この子はどうしたんだろう?」と疑問に思ってしまった。
石田衣良の小説は嫌いではないが、あまり感情が伝わってこないので少し読みづらい。
個人的にこれが直木賞をとったのには納得がいかない。
「池袋ウエストゲートパーク」などの石田衣良作品が好きな人にはおすすめである。
レビュー登録日 : 2011年11月17日
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