池井戸潤作品だなぁという感じ
下町ロケット1の方でも感じたけれども「TBSドラマ良くできていたな」と
部分を見ると違っているところはありつつ、作品の雰囲気を壊さずに作られていた印象ですね
読んでいても、阿部寛や小泉孝太郎の顔が浮かんできた
この辺は水戸黄門で培った流れですかね
そんなことはないかw
作品は当然ながら前作の続きから
帝国重工との取引は続いていたが、そこにライバルであるサヤマ製作所が出て来る
次期ロケットバルブの選定は両社の試験結果を見てからという事になったのだ
それと時期を同じくして、佃製作所は医療機器部品製造への進出も考え始めていた
最初は「コアハート」という人工心臓の部品製造を日本クラインから依頼された事だったが、製造面でも契約面でもなかなか上手く行かずに頓挫してしまう
佃製作所の後釜としてコアハートの部品制作に入り込んだのがサヤマ製作所
佃製作所は別の会社と人工弁の制作に挑んでいく
つまるところ、佃製作所とサヤマ製作所はロケットバルブでは直接的なライバル関係
医療機器製造分野でも間接的に絡んでいるという関係性
サヤマ製作所は佃製作所のエンジニアを引き抜いてもいる
全体的にはサヤマ製作所側が有利な方向で動いていく
だが、一つの出来事を堺に潮目が変わっていく
コアハートは臨床実験段階に入っているのだが、その患者さんが亡くなってしまう
その時に対処した医者の責任になってしまうのだが、実はコアハート自体の耐久性の問題だった
その事実が徐々に明らかになっていく
追い込まれるサヤマ製作所
あとは、白い巨塔さながらの医療業界?のエグいやりとりもあり
全体的にはまさに水戸黄門の流れ
悪が栄えた後、最終的には正義が勝つという
池井戸イズムとも言えるかな
分かっているのだけれども面白いというね
- 感想投稿日 : 2017年3月26日
- 読了日 : 2017年3月22日
- 本棚登録日 : 2017年3月26日
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