前半が社会というものをその認識の歴史に沿って解説しています。以下に章立てを挙げておきます。
第1章 社会の発明―ホッブズ、スピノザ、ルソー
第2章 社会の発見―統治性と社会問題の出現
第3章 社会の科学の成立―社会主義と社会学
それぞれおぼろげながらに見聞きしきたことが1つの流れとして理解できたような気になりました。私はこの手の文章を読むのは苦手で、まあなんとかついていくことができたといった感じですが。
一方、後半は文体も打って変わって、事例による筆者独自の研究です。章立ては以下のとおりです。
第4章 社会と文化―文化の名による排除から社会統合へ
第5章 社会と共同体―複数性の社会へ
4章は100年のヨーロッパにおける移民の受入れとその排除について、5章は水俣病発生時における患者の様子やさーくる村の活動についてが書かれています。
社会学は分析に専念するのではなく、社会問題に対峙し社会にもっと働きかけていくべきだというのが著者の主張の核心であったように思います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2011年3月9日
- 読了日 : 2011年3月9日
- 本棚登録日 : 2011年3月9日
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