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レビュー by imhoさん
「自分って何なんだろう」という根源的で素朴な疑問は
多くの場合、意識的な他者・異界との遭遇によって顕在化する。
この初期のアイデンティティの形成というか、自我の目覚めというか、
宮崎作品には徹底的に一貫して、そういうものが描かれる。
翔は叔母の家という異界で、アリエッティという小人で少女の他者と遭遇し、
アリエッティは狩りという異界で、翔という人間で少年の他者と出会う。
環境、自然といった、お得意の壮大なテーマ設定ではないものの、
儚くも淡いラブストーリーに絡め、各人の成長がうまく描写されている。
ちなみに、本作の制作体制、すなわち宮崎駿という個人の巨匠から、
ジブリというクリエイティブブランドへ徐々に移行されていく側面が、
何となくストーリーに仮託されている気がするのも妙に味わい深い。
レビュー登録日 : 2012年01月21日
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