ヒーロー不在、助け舟がないゆえ袋小路にいるような祇園の世界。様々な事情の交錯から、二人のすれ違う感情というのが段々と分かってくるのですが、最後にそれが吐き出されることで得られる互いの理解、新しい一歩といったのが鮮やかに描かれていていいですね。男の肉欲に抵抗する場面、乱れた髪や血、舌を噛まれた男の悶絶が一体となる映像の戦慄は、その描写の衝撃だけでなく、それまで新人舞妓が生意気且つ無邪気だったという流れもあって一段と強くなる、という感じが。いやはや素晴らし。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2012年2月2日
- 読了日 : 2012年2月2日
- 本棚登録日 : 2012年2月2日
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