静かで静かな小説。上下巻とも星3を付けたけれど、正直なところ分からない。私の力量では評価が出来ない。
ストーリーに期待する人は読むべきではない。村上春樹が作る独特な空気、雰囲気、世界感を楽しみたい人が読むべき作品。
私とは何なのだろうか。人との関わりの間に何が生まれ、何を損ない、何が存在しているのか。はたまた、その何かも、そもそも無いのだろうか。私の意思とは、行動とは、思考とは、全てを包みこむ時間や世界とは何なのだろう。
正解はない。当然、不正解もないこの日々に生きる意味とは、死ぬ意味とは何か。考える必要がある事なのか。それすらも分からない。全てが分からない。
あらゆる疑問の種や不安や安心感が、身の内側から掘り出されたかのような読後感。
感想を書くことが非常に難しい。一先ず、一人で静かな空間に時間を気にせず身を置きたい。
自分という内側を他という外側が包んでくれていることに気づかせてくれるような、そんな作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2017年2月24日
- 読了日 : 2017年2月24日
- 本棚登録日 : 2017年2月24日
みんなの感想をみる