作者の本を読むのは初めてなのだけれど、結構楽しめた。表紙のルネ・マグリットと作品の内容の雰囲気がかみ合っているところもよかった。物語は、重層的、変奏的に語られる。エピソードの反復と、微細なズラし、拡張によって、物語はゆるやかに終焉に向かっていく。バナナやソーセージのわかりやすい?比喩はどうかと思うが、ゆるゆるして、解釈の余地がたぶんに持たされていて、なにもはっきりとはさせないのが、脳をゆすられる感じでここちよかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(日本)
- 感想投稿日 : 2009年6月23日
- 読了日 : 2009年6月22日
- 本棚登録日 : 2009年6月23日
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