20110217読了
大学院の専攻で、元通産省の官僚が行う授業があった。そこで、日本は社会主義国家であることを、戦後のGDPの伸び率と平均給与の伸び率の差のグラフによって、教えられた。目から鱗が落ちた。しかし、そこでは"なぜ"を問わなかった。本書は、その"なぜ"、なぜ日本が社会主義国家になったのか、という問いにこたえてくれた。
1940年の戦時体制経済がバブル期まで続いてる、という新しい切り口に興奮した。戦後すぐに資本家と労働者の間で官僚主導の無血革命があったこと、日系企業が利益ではなく売り上げ至上主義である理由、日本では職域労組ではなく企業別労組である理由、この三点が鮮やかに説明されていて個人的に驚いた。特に一点目は、現在、団塊の世代以上とその下の代で相似な構図ができている気がするので、現状に落として考えてみたい。
驚きが多くて批判的に読めなかったので、また読み直す。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2011年2月18日
- 読了日 : 2011年2月18日
- 本棚登録日 : 2010年10月4日
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