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不思議ですね。感想というその作品に対する自分の想いを書き綴ってみる事で、更なる愛情が増した作品もちらほら・・・。
レビュー by izooさん
「ハードボイルド」は、不思議な力を持った友人を亡くした女性が、
旅先で経験した奇妙な夜のお話。
友人との再会、そして宿泊したホテルで出会った不思議な女性。
ちょっと背筋がぞくりとするけれど、そんな状況の中で、
主人公の女性の女性が巡らす繊細な友への想いは哀しく、
ホテルのおばさんとの会話はどこか温かい。
「ハードラック」は、死に向かって一歩一歩近づいていく姉と、
その現実を迎え入れ、淡々と準備を進める妹や両親。
「みかんの見せた光景」が、自分にも分かるような気がして、
あまりに切なくて主人公のようにわあっと泣きたくなった。
主人公が姉を喪った11月のように、澄んだ空気の中で紡がれる、
静かで寂しい、秋の終わり、冬の始まりのような物語。
「死」という重いテーマの中にも、
読後には救いや一筋の希望を感じるのが吉本作品の個性であり、
彼女が読者に語りかけたいことなのだと私は思う。
「ハードボイルド」では、
「ハードボイルドに生きてね。
どんなことがあろうと、いばっていて。」
と友人が最期の電話で主人公に向けた言葉であり、
「ハードラック」では、どんな状況に立たされたとしても、
たとえそれが哀しい別れの場であっても、
そこに新たな人との出会いもあり、
ちゃんと心を通じ合わせる事が出来るのだと、
いった真実であったり。
彼女の作品には、闇の中にも灰色の重たい雲の中にも、
必ずどこかに「光」が潜んでいる。
レビュー登録日 : 2009年07月07日
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