モナ・リザは高脂血症だった: 肖像画29枚のカルテ (新潮新書 35)

著者 :
  • 新潮社 (2003年9月1日発売)
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読書録「モナ・リザは高脂血症だった」3

著者 篠田達明
出版 新潮社

p98より引用
“綱をぐるぐる巻きにした上に座る道真は目を
みひらき、歯噛みしていきどおる。一方の手に
にぎりしめた笏を他方の手で抑えつけ、全身に
怒りをみなぎらせる。いまにもぶちぎれそうな
生々しい画像である。”

目次より抜粋引用
“あの「名作」に隠された"病い”
 壮絶なる戦国武将たちの肖像
 贅沢病ぞろいの平安・鎌倉
 江戸っ子たちの"生活習慣病"
 西洋からの"病気カルテ"”

 医師であり作家である著者による、歴史上の
人物たちの肖像画を医学的に見た一冊。
 モナ・リザからセザンヌまで、肖像画にわず
かに表れる特徴を読み取って、描かれたモデル
の持病や症状を推察しています。

 上記の引用は、菅原道真公の肖像について描
かれた項での一節。掲載されている肖像画を見
ると、ほとんどの人が見ても、この人は怒って
いるということが分るような、憤怒の形相で
す。梅の木も雷が自分の上に落ちるのが嫌で、
飛んでいったのかもしれないなと思えてきま
す。
 世の中のお医者さんが、こうして見て触ると
いうような簡単な方法で、病気を特定出来るよ
うな人ばかりであったらいいのにと思います。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: さ行
感想投稿日 : 2015年3月22日
読了日 : 2015年3月22日
本棚登録日 : 2015年3月22日

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