マンガで読む絶望名人カフカの人生論

著者 :
  • 飛鳥新社 (2015年6月24日発売)
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読書録「マンガで読む絶望名人カフカの人生論」3

著者 平松昭子
監修 頭木弘樹
出版 飛鳥新社

p75より引用
“世間で評価されている人気作家のブロート
が、世間から評価されていない無名のカフカ
を尊敬し、もっと作品を書くよう、いつも励
ましていたのです。”

目次から抜粋引用
“いちばんうまくできるのは
 まるで孤児のようだ
 文学では食べていけない
 たいていは希望のない助走
 どうしても必要な武器”

 20世紀最高の小説家との評価を受ける、
フランツ・カフカの人生をマンガにした一冊。
 子供時代の学校への馴染めなさから結核に
罹ってからの日々まで、味わいのある絵柄で
書かれています。

 上記の引用は、幕間のコラムでの一節。
カフカの小説が現在読めるのは、彼の親友で
あるこのマックス・ブロート氏が尽力してく
れたからのようです。実力のある人は、人の
才能を見抜くことも上手なのかもしれません
ね。
 徹底的に後ろ向きではありますが、後ろを
向いたままでもなんとか先に進もうとして生
きた様子が書かれていて、不思議な面白さが
あります。
 監修者の著作を元に漫画化されているそう
なので、そちらも合わせて読むと、よりカフ
カへの関心が高まるのではないでしょうか。

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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: は行
感想投稿日 : 2015年11月24日
読了日 : 2015年11月24日
本棚登録日 : 2015年11月24日

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