買うときにホラー文庫に入っていることが気になったが、オカルト系の悪魔にとりつかれた(ような)行動とかだったから安心した。
中身的には、聖書の引用が多く、ちょっと読みにくかったが、その部分を伏線にするなど、面白かった。
オチにはビックリさせられた(笑)。ナチスの残党に関する様々な説のうちの一説を取り上げて描いたのであろう。ナチスが、子供をひとつの場所に幽閉し、催眠教育・マインドコントロールをしていたという事実には驚愕した。無垢の子を自分の好きなように洗脳するほど、普通の人にとって想像するに恐ろしいことはないだろう。また、ヒットラーの復活を望むべく死体を冷凍保存したり、精子を保管していたりしているとしていたが、現実にそうありそうな雰囲気を醸し出しており、恐ろしかった。そして、ナチスたちの宗教観も描かれており改めて教養の高い人の暴走の恐ろしさを感じた。
再読すると、ドイツ物の小物や音楽の描写などがあり、伏線がたくさんあることが面白かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年12月22日
- 読了日 : 2011年12月22日
- 本棚登録日 : 2011年12月22日
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