5~9世紀ごろまでの、中世イングランド七王国の時代にういての一般教養書。
本書のスタンスは明快。歴史学者ではない著者は、とにかく幾多のヒーローが活躍したロマンあふれるこの時代の魅力を日本人に伝えたい、この一点につきると思う。
七王国のそれぞれ栄えた順に、各国の代表的な王を中心としてその盛衰を語る。
語り口は極めて平易、細かい歴史学的な考証は一切抜き。とにかく、エゼルベルト、レドワルド、エドウィン、ペンダ、オッファ、エグバート、そしてアルフレッド大王といった面々の遍歴を、著者自身の見解や感想も自由に織り交ぜて語ってゆく。
日本人にとって馴染みの薄いこの時代の、実に平易な入門編。というか一般向けの本としては七王国を取り扱っている本がほかに見当たらないくらい貴重。
ただ、紙幅の関係か、結構大づかみな記述で、少々淡白な印象の残る一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2016年9月17日
- 読了日 : 2016年9月16日
- 本棚登録日 : 2016年9月17日
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