ルパン三世 (1) (双葉文庫―名作シリーズ)

  • 双葉社 (1994年11月1日発売)
3.71
  • (25)
  • (6)
  • (48)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 199
感想 : 21
5

私の永遠の憧れルパン三世。テレビアニメではお間抜けで人がいい部分もありますが、原作だとかなり厳しいです。銭形とも命掛けのやり取りです。ルパンと次元は相棒で、五右衛門は弟分の感じでしょうか。ルパンも次元も五右衛門が泥棒(クズ人間)になるには狡さが足りないって言っています。五右衛門も泥棒稼業に自分の欲を出しませんね。でもそんな五右衛門だからたまにどうしてもあれが欲しいんだ~~となると(叔父さんの敵とか、魔剣とか)、ルパンが思いっきりフォローしてあげます。
漫画としても、連載当初は、「不二子」とは出てくる女に使われる記号的名前だったり、台詞がまったくなかったりとかなり実験的です。
漫画の終盤はかなりシビアな展開で
《以下ネタバレ!!!》

ルパンが片目を失ったり、そしてラストではルパンたちは銭形に爆弾島に呼び出され爆死します。
ラストを読んだ後は本気で泣きました。
しかし私としては、作中に出てきたルパン一味の本拠地「奇岩城」に彼らは潜ったと思いたい!「ルパン小僧」というルパンの息子の短編集もあるしね。
《ここまでネタバレ》

印象に残ったキャラクターたちの行動や台詞。

次元が不二子のことを「ルパンはあんたに惚れているが信頼はしていないのさ」「そうね…」アニメとは間逆のルパンの厳しさが出ていますが、こういうところが好きです。

五右衛門
(自分の師匠たちから離れルパンの仲間になるところ)「あなた方には経験したという過去があります。私にはこれから経験するという未来があります。分かりますかな、この差が」
(タイムマシンに乗ったらどうするか?の問いに)
「俺を身ごもった瞬間のお袋に合って言うだろう、俺を産まないでくれと」この台詞は悲しい。ラスト近くで、この後の展開と重なって泣けてきた台詞です。

銭形
「俺はお前(ルパン)を殺したいほど憎んでいるんだ!」ルパンが自分を認めてるんだろう、と言ったことへの返事。命掛けの真剣勝負を繰り広げる二人です。
「英語は得意なほうなんだけどなあ…」英語は得意なほう、ってことは他にも数カ国語しゃべれるってことですよね。アニメではお人よしですが、漫画ではハードな人です。世界を飛び回ってるんだから、頭脳もかなり良いはず。
そういえばルパン三世とは大学の先輩・後輩の関係ということも判明。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ●漫画
感想投稿日 : 2010年5月29日
読了日 : 2010年5月27日
本棚登録日 : 2010年5月27日

みんなの感想をみる

コメント 2件

mkt99さんのコメント
2014/09/03

淳水堂さん、こんにちわ!(^o^)/

自分もこの文庫シリーズは全巻読みましたが、かなり前だったので全然憶えていませんでした。
こんなキャラだったんですね~。アニメとは違うキャラだなくらいは憶えていましたが、こんなにもみなさん硬派だったとは!
もう一度、読み直したい気分です・・・。

淳水堂さんのコメント
2014/09/03

いらっしゃいませ~。

私もルパン三世は、小学生の頃のテレビアニメシリーズのパート2の赤ジャケットで知ったので、その後パート1緑ジャケットや「VSマモー」を観てもなんか大人向けだなあと思い、さらに原作は絵が濃いし話がよく分からないし殺人やレイプも普通にあって「こんなのルパンじゃない~」くらいに思っていたのですが、
自分が大人になると、原作かっこいい!漫画としても面白い!、「マモー」の不二子キュート、緑ジャケットかっこいい!に変わっていきました(笑)
原作は「ルパン三世」と「新ルパン三世」があります。テレビアニメシリーズの原典もあるので、ぜひ再読してみてください!(原作とテレビアニメは結構違うのであくまでも「原典」って感じですが)

ツイートする