新版 集団的自衛権─新たな論争のために

著者 :
  • 一藝社 (2012年7月23日発売)
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感想 : 4
5

追記
この本を読んでから今 (2014/5) の動きを見ていると、本質から遠く離れたところで動いているように思えてならない。

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集団的自衛権が国連憲章で明文化された時には、さまざまな議論があったが、それは日本以外では受容されて行き、日本でだけ外と違う特殊な議論がされてきた。
日本においても、1951 年に旧日米安保条約が結ばれた時点では、集団的自衛権は国連憲章の趣旨に沿って理解されていた。それが、1970 年代から逸れて行き、1981 年の政府答弁書に至って、当時の野党を満足させるためのおかしな解釈が明文化され、それ以来内閣法制局がその解釈を堅持している。
その異常さ、井の中の蛙ぶりを丁寧に事実に基いて説明し、サイバー攻撃への対処が国際的に大きな課題となっている現代に大きな障碍となっていることを解説してくれる。
現行「解釈」がどれだけ日本を危険に曝しているかを知ると、恐ろしくなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2013年12月8日
読了日 : 2013年11月4日
本棚登録日 : 2014年5月16日

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